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8月
西安
世界史でおなじみの遺跡も数多くある西安
西安は中国大陸のちょうど中心部付近にある都市です。
現在の西安市の人口は約782万人と決して巨大都市というわけではないのですが、古代中国において長きに渡り都として政治の中心にあった場所ともあって歴史建造物の多さは中国でも随一です。
国家歴史文化名城にも指定されており、年間を通して国内外から非常に多くの観光客が訪れています。
西安市はかつては「長安」と呼ばれており、紀元前11世紀から紀元後10世紀までの約2000年間の間首都として繁栄してきました。
長安を首都としていた王朝は、秦、漢、隋、唐で、秦の始皇帝や漢の武帝、司馬遷、則天武后、楊貴妃といった世界史の教科書でもおなじみの人物たちが活躍をした場所です。
現在までそれらの時代に作られた遺跡や建造物は数多く残されており、市内中心地から郊外地域までかなり広い場所のあちこちが観光スポットとなっています。
長安の時代には日本とも頻繁に交流をしてきたことから日本に関する遺跡物も多く、阿倍仲麻呂や空海といった遣隋使~遣唐使として中国に渡った僧たちの記録も存在します。
さらに中国と欧米地域を結んで文化や製品の交流をもたらしたとされるシルクロードもこの長安が中心地となっていたことから、古代の頃の世界中の歴史がこの地に集結していると言ってもよいくらいです。
西安市内で絶対に見ておきたい観光ポイント
見どころが非常に数多くある西安市なので、観光の際にはきちんと見たいものを事前に調べてまとめておくことをおすすめします。
西安市の観光スポットは大きく4エリアに分かれており、「西安市街地」「東線ルート」「西線ルート」「南線ルート」と言われます。
これらのエリアにはそれぞれかなりたくさんの観光地があるため、旅行代理店が提案するプランでは「西安市街地一日ツアー」といったようにそのエリアを重点的に回るような形になります。
中でも最も詳しく長安の歴史を学ぶことができるのは西安市街地で、貴重な石碑を保存している「碑林博物館(ひりんはくぶつかん)」や「陝西省歴史博物館(せんせいしょうれきしはくぶつかん)」「大雁塔(だいがんとう)」といったところです。
他にも「西安博物院」や「青龍寺」「清真大寺」といった歴史的建造物をそのままの形で残している施設が数多くありますので、一日かけて回っても全てを見るのは難しいかもしれません。
古代中国らしいスケールを感じたいなら、郊外にある「秦始皇兵馬俑博物館(しんしこうへいばようはくぶつかん)」もおすすめです。
こちらには「兵馬俑」と言われる古代中国で死者を埋葬するときに作られたとされる人と馬の像が、秦始皇帝の墓の周りにずらりと並べられています。