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9月
大連
遼東半島の最南端に位置している都市・大連
大連(だいれん)は、日本からの距離も近い遼東半島の南端に位置している都市です。
大連市の人口は約588万人と都市としてはそれほど大きくはありませんが、日本から航空直通便が出ていることから訪れる日本人の数は決して少なくありません。
人口に占める日本人の割合が中国の都市の中で最も高い都市とも言われており、反日感情が高まった時期に主要都市各地でデモが起こったときにもこの大連だけは全く平和なままでした。
大連に在住している日本人の数は約1万人と言われており、市街地や高級住宅地周辺のお店では日本語を話す人達が数多く往来しています。
日本だけでなく外国企業もこの大連には数多くの支社をおいており、中国内でも有数の経済先進地域となっています。
そのため別名で「北の香港」と言われるこもあるほどで、航空便と船便の両方が使える便利な都市として発展しています。
2012年末からはハルビン~大連鉄道が開設しており、国外だけではなく国内の主要都市にも高速で移動することができる体勢が整いました。
大連は歴史的には長い間小さな漁村としてほそぼそと地元民のみが生活する地域だったのですが、19世紀後半になって欧州列強が侵攻してきたことにより1898年に帝政ロシアと旅順~大連を租借地とする条約ができ、以来一気に国際都市となりました。
その後1905年に日露戦争で勝利した日本軍がこの地域を直接統治することとなり、そのときに付けられた都市名が「大連」でした。
以外に観光地としては未発達な大連
大連は日本からの移動にはとても便利な場所です。
まず航空便では成田・関空・中部・福岡・広島・富山それぞれの空港から直通便が日に何便も出ています。
さらにそこから国内主要都市である北京や上海、深センといったところにも毎日運航便が出ているので、旅行をするときに多くの人が経由する土地となっています。
その一方で、観光地としてはそれほど見るべきものが多いというわけではなかったりします。
最初に説明をしたように、19世紀までの大連地域は小さな漁村でしかありませんでしたから、歴史的建造物というものは皆無に近く、ほとんどが最近の発展によって作られた建造物です。
そのことを示していると言えるのが「クレジットカードがほとんど使えない」「トイレの環境が非常に悪い」「インターネットのアクセスができない」といったようなことです。
日本においては考えられないかもしれませんが、中国においては地方都市のトイレはかなり劣悪で、紙がないということはあたりまえ、和式トイレよりも簡易な穴があるだけといったものもよく見られます。
最近は少しずつ改善されているようですが、その点は十分気をつけておいた方がよいでしょう。