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6月
麗江古城
中国西南部の高山地帯雲南省の観光地
麗江(れいこう)市は、中国の西南部チベットとの国境にある雲南省の高山地域にある都市です。
雲南省の省都は昆明という人口400万人を超える都市であり、東南アジア地域ではタイのバンコク、ベトナムのホーチミンに続くとても大きな繁華街であり市内には高層建築物もたくさん存在しています。
そんな大都市・昆明から約600kmの距離にあるのが麗江市です。
雲南省は全体的に標高が高い高山部なのですが、昆明は周辺を山に囲まれた平地となっています。
しかし昆明から離れるにつれどんどん標高は高くなってゆき、麗江は約2400mというかなりの高山地域になります。
チベットと国境を接する麗江市は古くから貿易路として栄えており、今も麗江市内には歴史を感じる大きな石畳の道路を見かけることができます。
雲南省には数多くの少数民族が生活をしていることで有名ですが、麗江市を作り上げたのは原住民族である「ナシ(納西)族」でした。
ナシ族は「トンパ文字」という独特の文字文化を持ち、独自の宗教を信仰する独立的な都市として運営されてきました。
麗江市を訪れるには飛行機、鉄道、バスといった複数の手段があります。
最もわかりやすいのが「麗江三義国際空港」からの航空便で、エアポートバスとして中国各地に便が出ているとともに、台北とシンガポールに向かうことができます。
世界文化遺産に登録されている歴史的な町並み
麗江市の最大の観光名所は「麗江古城」という世界遺産にも登録されている古くからの町並みです。
かつて交通の要所として発展した麗江では、民主路、長水路、祥和路、金虹路という名前の主要道路に囲まれた古い建物が広がっています。
市街地は細く入り組んだ石畳の路地が細かく敷かれており、さらに整備された水路が街中を豊かに流れていきます。
市内にある建物の中で古いものは明清代に作られた木造建築物もあり、1997年から世界文化遺産登録を受けたことで保全と整備が行われています。
ただし世界遺産登録されたことによって観光客が急増してしまい古い建物こそ保全はされているものの、純粋な意味での歴史的都市というよりも、まるでテーマパークのような観光地に変化してしまいました。
現在も観光地としての人気は全く衰えることなく、シーズンになると国内外からたくさんの人が訪れごったがえすような人混みが発生します。
都市中心部から少し離れた郊外の方に向かうと多少は人混みも緩和され、古き時代の面影を残すような風景を感じることもできます。
なお麗江古城を訪れるときには、現存している建物の保全のために「麗江古城保護費」という名目で80元が観光地に入場するときに求められます。