Baidu(百度)

25

5月

Baidu(百度)

中国最大の検索エンジンを運営する企業

「Baidu(百度)」は、中国最大の検索エンジンを運営する会社です。
中国国内だけでなく世界的にもGoogleに次いで世界第2位というシェアを誇っており、日本においても「百度」という企業名はほとんどの人が知っています。

創業は2000年1月で、北京市に本社をおき検索エンジンの他にも「百度百科」や「百度入力方法」といったコンテンツ・ツールを提供しています。

創業者である李彦宏(ロビン・リー)は北京大学を卒業したあとに米国ニューヨーク州立大学へ留学をしており、有名なIT企業をいくつか渡り歩いたのちに中国に帰国をし「百度」を作りました。

設立以降急激に業績を伸ばし2005年5月にNASDAQに上場をしており、IPO初日の値上がり幅は過去最多利益であったということで記録されています。

日本においては2006年に日本法人のバイドゥ株式会社が設立されており、日本語版の「Baidu.jp」という検索エンジンを利用することができるようになっています。

2007年からバイドゥの社外取締役としてソニー前会長の出井伸之氏が就任したということが大きく報道をされました。

中国国内においてバイドゥが提供しているサービスは全部で35にもおよび、インターネットのマルチサービスを行う企業として年々存在感を増しています。

中国国内のインターネット事情

中国は世界的に見て非常に特異なインターネット環境におかれています。
これは中国国内での言論を統制する意味で、インターネット環境は政府による検閲を受けているからです。

そのため世界中で使用されているGoogleやTwitterといったツールを中国国内で使用することはできず、国内企業のもののみに制限されています。

中国内での検索エンジンは百度の他にも「奇虎(Qihoo)」といった大手があり、2013年にはインターネットツールのシェアが大きく動くという事件がありました。
とはいえまだまだ百度の力は非常に強く、中国内のシェアは約60~70%と高止まりをしています。

ただしパソコンによるインターネットではなくモバイル市場においてはBauduはQihooよりもかなり強みがあるようで、独自の検索エンジン「so.com」は使いやすい機能が盛り込まれたものと評価を受けています。

しかしながらその運営手法については世界的に批判を受けることもあり、過去にはMP3ファイルを検索すると楽曲ダウンロードができるようになっているなど、著作権の管理が非常に甘いという指摘がされました。

とはいえ検索の精度の高さとスピードは他社を引き離す優秀な技術があり、なにかとせっかちな中国人のニーズを満たす企業として高い人気となっています。