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10月
都江堰の特徴と魅力
2000年に登録された比較的新しい世界遺産
中国国内には大小さまざまな世界遺産が点在していますが、その中でも今回紹介するのは2000年に登録された比較的新しい世界遺産です。
都江堰は、古代からある治水工事場所ですが現代に至るまで使用されている貴重なスポットです。
三国志で有名な諸葛亮孔明もここを何度も訪れており、三国志のファンからも根強いに人気のあるスポットです。
四川省成都市から北西に進むことや区60キロで到着します。真っ赤な門構えが特徴的で、遠くからでもその視認性はよくいかにも中国といった特徴のある佇まいです。
現在でも広大な農地の灌漑として現役で使用されており、中国国内の産業にとってなくてはならない存在です。
古代の水不足を解決してきた施設
都江堰の建造目的は、古代の慢性的な水不足に由来します。特に被害の大きかった成都平原では、田畑の乾燥や水田の機能不全などが深刻な問題で、それを解決すべく一人のお事が立ち上がりました。
水不足解決の足掛かりとして夢半ばで倒れるも、息子がその後を引き継いで完成させ水や資源豊かな土地に生まれ変わらせました。
現代では四川省は天府之国とよばれるようになり、中国全体の生活を支えるのに重要な土地となっています。
諸葛亮孔明も、この土地の重要さをとても理解しており、現役で活動している際には何度も足を運んだことで有名です。
当時の暮らしを知恵と今期で乗り切ってきた先人の技術がいかんなく発揮された世界遺産は、中国の長い歴史を感じることができます。
敷地内にある伏龍観の像
古来より龍は治水をつかさどる架空の生き物としてあがめられてきました。水不足や農地の衰退など、水に関する問題に立ち向かうために建造された都江堰の敷地内にももちろんその面影を見ることができます。
正面から入ってしばらく進むと古代の李冰の石像である伏龍観があります。荒れ狂う龍を縛り付けたもので、当時の治水に対する願いなどが垣間見られます。
また、付近には3000年前に作られた商木という看板が有ります。ここまで年代の古い木材は世界中見渡してもこの地にしかない珍しい物なので見落とさないようにしましょう。
また、明の時代に焼け落ちた安瀾橋も復元されて見られるようになっていますので、訪れた際は是非近くに寄ってみて下さい。
三国志の武将も注目した施設
農業などの安定はいつの時代にも願われることです。作物が安定して取れるには穏やかな治水が必要となります。
古代の人たちがしっかりとこの地を残していく為に地道な努力で建造してきた都江堰で、現代に生きる我々に繋がれた歴史の深さを改めて体験し、今ある当たり前のありがたさを再確認してみてはいかがでしょうか。