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4月
上海汽車 (SAIC)
中国自動車業界のトップとして
上海汽車 (SAIC)は、主に中国国内で自動車の開発を行っており、そのシェアは国内No.1と、巨大な企業の一つです。1950年代後半に自社ブランドの「鳳凰」の制作に成功し、国内のセダン人気を確立しました。その後1990年代初頭までマイナーチェンジを繰り返しながらロングセールスを記録し、中国の3台自動車メーカーへと成長しました。
また、中国共産党の改革開放政策により国内で初めて欧州の自動車メーカーとの業務締結を果たし、ドイツのフォルクスワーゲンと共に合弁会社「上海大衆」を設立しました。
本メーカーでも数種類の車種を開発及び販売しており今なお高い人気を誇っており、今後も成長が期待される企業です。
営業方式について
中国国内の主な自動車メーカーは、特に自社ブランドの開発に注力しており年間複数の車種を開発しているのに対して上海汽車はその展開方法には慎重な姿勢を見せており、業務の中心を外資に置くことで正解的な展開を目指してきました。
国内の自動車メーカーの中で最も多く部品子会社を抱えており、常に需要と供給のバランスがとりやすい体制を整えています。
主なブランドのグループ企業として、南京汽車の買収によって取得したMGやアメリカのゼネラルモーターズとの合弁から出来た上海通用汽車等が有り、現在でも積極的に海外展開をも越して勢力を伸ばしています。
EVの展開について
海外のメーカーと業務提携することで様々な車種へのチャレンジが可能となった上海汽車は、現在エネルギー問題などで注目されているEV車の展開にも乗り出しており、イギリス発祥のMGの復活の一部としてEV車中心としたラインナップを展開しています。
パリの一等地に旗艦店をオープンし、大々的にPRしていくことで注目を集めました。旗艦店の周辺にはショールームだけでなく集る工場なども設立し、都市丸ごと利用して更なる世界展開を目指しています。
AIへの投資について
人工知能の発展により、様々な作業が一貫してスムーズに行いやすくなった現代、更なる交通手段の発展や生産ラインの活性化に着手するため、AI産業への投資も始めました。向こう数十年の未来を見越しての活動であり、今後絶対に必要になってくるツールに対してより革新的なアプローチをしていくための準備と言えます。
AIラボと呼ばれる施設を設立し、70人ほどの職員で研究を重ねており、将来性のある産業や技術支援を計画しています。また、バイドゥやアリババと提携し、世界的な展開も視野に入れて活動しており、今後の発展が期待されています。
世界の中でもトップクラスの規模を誇る上海汽車は、今後の技術の発展と共に成長を続けて、中国国民にはなくてはならない企業になっていく事は間違いありません。