中国でオンラインゲームが人気の理由
日本でも自宅PCを使ってできるオンラインゲームは人気のジャンルですが、中国はさらに日本よりも輪をかけて若い世代から支持を受けています。
人口13億を抱える中国においてはインターネットを日常的に行う人口は約4億人とされており、そうした人たちが日常の楽しみとしてオンラインゲームを選択する率は非常に高くなっています。
日本にいても中国産のオンラインゲームやスマートフォンのゲームアプリを多く見かけますが、これは中国のゲーム事情が多く関係しています。
中国は海外からの文化が流入するのを防ぐため国家政策として輸入制限などを行っており、2000年以降は海外産のゲーム筐体の輸入を禁止していました。
表向きは国内の青少年への発育に悪影響を与えるためということでしたが、それが結果的に中国国内で別のゲームメーカーの発展を促すことになりました。
ですが世界的に優秀な専用ゲーム筐体であるPlaystationやXbox、Wiiといったものを全く知らない若い世代が今ちょうど青年期を迎えるタイミングとなっており、専用ゲーム機を使わないオンラインゲームこそが日常的なゲームの主役となってしまっています。
現在日本のスマホアプリでも多く使用されている、ゲームそのものは無償で提供するものの一定のレベル以上に進めるには課金によるアイテム購入が必須になるというような「フリーミアム」というビジネスモデルの原型はこうした中国内でのゲーム事情が大きく関係しています。
変わる中国のゲーム政策
ところが2014年1月になり中国政府はそれまでの方向を一気に覆し、海外産のゲーム機を販売する許可を出しました。
これは表向きには禁止をしてきたものの、実際には海外の魅力的なゲーム機を欲しがる中国のユーザーは非常に多く、街中では違法な輸入品が高値で売られているなど裏ビジネスとして使われてきたという実態があります。
さらに言うとそうした違法に購入したゲーム筐体で使用するソフトが市販されているわけもないので、当然ソフト入手は違法ダウンロードや海賊版を頼ることになります。
中国における海賊版問題は以前より国際的に問題視されてきたことなので、そこでようやく中国政府も重い腰を上げたということになります。
今中国ではビデオゲーム・スマホゲームにおける大きな転換期にきています。